うってぃの備忘録

税理士資格取得を目指す歯学部生の日常です!

【歯科医師勉強・生理学】嚥下(1)

今回は嚥下(1)について学んでいきました!

今回はそこまで突っ込んだ内容ではなく、解剖学で学んだ知識を主に復習した感じだったので忘れていた知識も振り返ることが出来ました!

では早速見ていきましょう!

 

嚥下の定義は、口腔内に摂取された固体や液体の栄養物もしくは唾液を咽頭、食道を経て胃に送り込む反射性の運動のことである。

嚥下の主な特徴

複数の運動が短時間に連続して実行される。

嚥下の反射中枢は延髄にある。脳血管障害や加齢に伴う運動や感覚機能の低下により嚥下機能も低下しやすい。咀嚼による食塊形成までの過程も嚥下に大きく影響を与える。

 

摂食・嚥下に関わる構造について

『脳頭蓋の構造的特徴』

脳頭蓋は頭蓋腔を作る骨のことであり、6種類8個である。

前頭骨:脳頭蓋の前方を構成する無対性の骨であり、前頭鱗、眼窩部、鼻部からなる。

     副鼻腔の前頭洞が中にある。

頭蓋骨:脳頭蓋の上方を形成する有対性の骨であり、ほぼ四角形で外面は凸面。頭頂部

には頭頂結節という膨らみがあり、それより下方には側頭筋が起こる上側頭

線や下側頭線がある。

側頭骨:脳頭蓋の外側と脳頭蓋底の一部を構成する有対性の骨であり、下部には頬骨突起

があり、頬骨とともに頬骨弓を形成する。頬骨突起の基底部には下顎窩と関節結

節がある。

後頭骨:脳頭蓋の後方を構成する無対性の骨であり、木の葉のような形で前下部には大後

頭孔が貫く。

蝶形骨:脳頭蓋底の中央にある無対性の骨であり、蝶が羽を広げたような形態である。

頭蓋のあらゆる骨と隣接してる。副鼻腔の蝶形骨洞が中に存在してる。

篩骨:脳頭蓋底の中央(蝶形骨の前、前頭骨の後下)にある無対性の骨であり、鼻腔の

上面と眼窩の内側壁を構成する。篩板には水平部があり、ふるいのような小孔があ

り、篩孔という。篩骨垂直板は鼻中隔の上方を構成している。

 

顔面頭蓋の構造的特徴

顔面頭蓋は、顔面をつくる骨のことであり、9種類15個である。

上顎骨:顔面部のほぼ中央にある一対の骨であり、上顎間縫合と正中口蓋縫合により結

合する。中心部の上顎体から上・下・内・外に前頭突起、歯槽突起、口蓋突起、

頬骨突起が出る。

補足

前頭突起:上方で前頭骨へ向かう。

歯槽突起:上顎の歯を植立する歯槽が存在する。

口蓋突起:左右が正中で合わさって硬口蓋の前部2/3を構成する。

頬骨突起:三角柱状の突起で、頬骨上顎縫合で頬骨と合わさる。

 

口蓋骨:鼻腔の外壁と口腔の後部をつくる一対の薄い骨であり、前方から見るとL字型をしている。左右の水平板が合体して骨口蓋の後部1/3を形成する。垂直板は鼻腔後部の外側壁を構成している。鼻稜は鋤骨と連結して鼻中隔の下半分を形成する。

頬骨:頬部の突出する、前方から見ると菱形の骨である。上顎骨、前頭骨および側頭骨の

頬骨突起により挟まれている。頬骨の後部には側頭突起が存在しており、側頭骨の

頬骨突起と連結して頬骨弓を形成する。

・下顎骨:頭部の骨の中で最も大きい骨であり、、U字型を形成する下顎体と下顎体の端か   

     ら垂直に立ち上がる下顎枝から構成される。

    下顎体は歯槽部と下顎底からなる。歯槽部は歯数に一致した歯槽が存在し、下顎底  

    はオトガイ隆起、オトガイ結節、オトガイ孔が存在しており、下顎枝との移行部に

下顎角がある。

下顎枝は上縁に2つの隆起がある。前方には筋突起、後方には関節突起があり、

内面中央部には下顎孔がある。

鼻骨:鼻骨の骨格となる有対性の骨であり、顔面正中の鼻の形を保つ役割がある。

鋤骨鼻中隔の後下部を構成する無対性の菱形の骨である。

涙骨:眼窩壁側壁の前部を構成する有対性の骨である。

下鼻甲介:鼻腔側壁を構成する骨である。

・舌骨:下顎と喉頭の間に存在するU字型の小さい骨であり、のど仏のすぐ上に位置する。

    舌骨体、大角、小角で構成されている。舌骨は他の骨と隣接せずに頭頚部の筋や軟組織に強く結合してるため可動範囲が極めて大きいユニークな骨である。

 

『顎・口腔系の構造的特徴』

歯は歯冠歯根から構成されており、歯冠はエナメル質で被覆されており、歯根はセメント

質で被覆されている。また歯列には上顎歯列と下顎歯列があり、上顎歯列は下顎歯列ととも

に食物をかみ砕いたりすり潰したりする。下顎歯列は上顎歯列とともに食物をかみ砕いた

りすり潰したりする。歯列を喪失すると摂食(嚥下、咀嚼)や発音が困難になる。

 

また唾液腺は口腔粘膜の表面に開口しており、唾液を分泌する線であり、大唾液腺と小唾液腺がある。唾液腺の作用として口腔全体の湿潤化、殺菌、消化など多岐にわたる。

特に唾液中のムチンには湿潤・潤滑作用があり、食塊形成に必須で摂食嚥下を補助する役割があり、少なくなると誤嚥の原因となる。

大唾液腺は口腔粘膜から離れたところにある腺であり、耳下腺、顎下腺、舌下腺がある。

小唾液腺は口腔粘膜内の粘膜下組織にある小さな腺である。

 

『鼻腔の構造的特徴』

鼻骨上顎骨前頭骨口蓋骨蝶形骨篩骨および鋤骨に囲まれた腔である。中央の

鼻中隔により左右二腔に分割される。前方は外鼻孔により外界に開き、後方は後鼻孔により咽頭に開く。外側壁から内腔に向かって上・下・中鼻甲介が突出する。鼻腔の周囲には副鼻腔が存在してる。

副鼻腔は鼻腔に隣接した骨内の空洞であり、鼻腔に連結している。上顎洞、前頭洞、蝶形

骨洞、篩骨洞の4種からなる。副鼻腔は粘膜が鼻水を作るほかに顔面の骨や頭蓋骨の重量を減らしつつ、骨強度と形を維持させるなどの役割が考えられる。

 

 

咽頭の構造的特徴』

食物と空気の通路をなる部分で、食道へ続く。咽頭鼻部/上咽頭咽頭口部/中咽頭

咽頭喉頭部/下咽頭の3つの領域に区分され、咽頭鼻部/上咽頭は軟口蓋から上方にあり、

呼吸や耳の圧の調整を行う。咽頭口部/中咽頭咽頭鼻部と咽頭喉頭部の間にあり、呼吸・発音・嚥下の役割を担う。咽頭喉頭部/下咽頭喉頭蓋の上縁から下方にあり、嚥下の役割を担う。

また咽頭の後壁および外側壁は咽頭収縮筋(横紋筋)からなり、嚥下の際にはこれらの筋の作用により咽頭腔は狭くなる。

喉頭の左右には梨状陥凹が存在し、嚥下の際にはこの部位を食物が通過する。

 

喉頭の構造的特徴』

舌骨と喉頭軟骨からなり、咽頭喉頭部に通じる喉頭口から輪状軟骨の下縁に及ぶ空間である。喉頭軟骨は様々な靭帯や膜によって連結されている

喉頭軟骨を構成する軟骨には喉頭蓋軟骨、甲状軟骨、輪状軟骨、披裂軟骨、小角軟骨、楔状軟骨の6つある。

喉頭蓋軟骨喉頭の上方にあるしゃもじ状の突起であり、嚥下時に器官に入らないに喉頭

塞ぐ働きをする。

甲状軟骨喉頭にある最大の軟骨であり、のど仏ともいう。指で位置を容易に確認可能。

輪状軟骨:指輪の様な形態をした環状の軟骨であり、この軟骨は下部で最上部の気管軟骨と

連結する

 

『食道の構造的特徴』

咽頭と胃を連結する長さ約25㎝の消化管である。食道の太さは起始部、気管分岐部相当部、横隔膜貫通部で狭窄し、癌の好発部位である。

また粘膜、筋層、外膜の三層構造であり、嚥下された食塊は筋層の蠕動運動で不随意的に胃に輸送される。