うってぃの備忘録

税理士資格取得を目指す歯学部生の日常です!

【税理士勉強・財表】財務会計について

今回は財務会計について少し詳しく学んでいきました!

まず財務会計とは、株主、債権者、投資家などの企業外部の利害関係者に対して、会計情報を提供することを目的とする企業会計のことであります。

ではさらに詳しく見ていきましょう!

 

 

財務会計の目的について

財務会計の目的は、会計責任説意思決定有用性説の二つがある。

 

・会社責任説による財務会計の目的として、「経営者は株主及び債権者に対して会計報告を行う責任があり、その会計責任を遂行すること」財務会計の目的である。

経営者(受託者)と株主・債権者(委託者)との間には、財産の委託と受託の関係

がある。受託者には委託された財産をどのように管理・運用したかについて、委託者に対して会計報告する責任がある。この会計責任を遂行することが財務会計の目的である。

 

・意思決定有用性説による財務会計の目的として、投資家の経済的意思決定に役立つ有用な情報を提供すること」財務会計の目的である。

 投資家は企業から提供された会計情報を利用して投資に関する意思決定を行おうとするので、情報を提供する側の企業は投資家に対して投資を促すためにも投資家が必要としている情報を提供する必要がある。これが投資家にとって有用な情報となる。

 

財務会計の機能について

財務会計の機能には利害調整機能情報提供機能の二つがある。

 

・利害調節機能とは「企業の利害関係者相互間の私的な利害を調整する機能」のことであり、経営者と株主、経営者と債権者の間での利害調整を行うために財務会計による会計報告を行うことで株主が経営者の受託責任が全うされたかを確認したり、財務会計により適正な利益額が計算されて配当額の上限が算定されることで株主と債権者間の利害調整を行える。

 

・情報提供機能とは「投資家の経済的意思決定に役立つ有用な情報を提供する機能」のことであり、投資家が自らの経済的意思決定を行う上で企業が行う経済活動を企業外部から把握できるように、企業から提供される情報(財務会計)を利用することで投資家の経済的意思決定に役立ち存在意義を発揮してるといえる。

 

利益の特質について

財務会計で計算される利益の特有の性質として分配可能性業績指標性がある。

 

・分配可能性では「利益は貨幣的裏付けのある分配可能なものでなければならない」もので、利害調整を行う上では企業が獲得した利益を誰にいくら分配するかが特に重要な問題であり、この利益の分配(配当や税金支払い)は一般に貨幣で行われるものであるために、財務会計において算出される利益には貨幣の裏付けが必要となる。(例えば利益が100万円計上されるなら、それに見合う現実の財産が貨幣などで100万円存在する必要がある。)

つまり、利益が分配可能であるというためには「利益を株主への配当や国への税金への支払いに回すことが実際に可能であることで、そのために利益には貨幣的な裏付けが必要となり、お金の伴わない利益は利益とは言えない」となる。

会計責任説→利害調整機能→分配可能性

 

・企業指標性では「利益は企業の業績の指標となるものでなければならない」もので、投資家が投資するかどうかを考えるときに企業の利益に着目して業績を判断しようとするので、そうなるためには利益が経営の純成果を適切に表現していることが必要です。そのために財務会計が行うべき計算を適正な期間損益計算という。

 

まとめ

財務会計の目的は、「会計責任の遂行、投資家に有用な情報提供」

財務会計の機能は、「利害調整、情報提供」

・利益の特質は、「分配可能性、業績指標性」

・分配可能=貨幣的裏付け